医学生の平凡な日常 ~Part 1 スケジュール編①~

こんにちは!ラパスです。

 

最近、アルバイトで家庭教師に伺うお宅の方から、「すごく日焼けしたね~、夏休みどこかに遊びに行ったの?」と訊かれました。

ええ、今年はバリにバカンスを……と、残念ながらそういう訳ではなく、東京医科歯科大学の水泳部員である私は、大学の国府台教養キャンパスにある屋外プールでこんがりとなっただけなのでした。

 

東日本の医学部運動部は国公立私立問わず、東日本医科学生総合体育大会(通称:東医体)という医学生のスポーツの祭典に参加します。

規模だけで言うと国民体育大会(国体)、西医体(西日本バージョン)に次ぐ第3位の規模で、1万人を遥かに超える医学生が参加するそうです!

東医体の水泳大会は今週末、盛岡で行われます。私を含めた医科歯科の水泳部員は、東医体に向けて最後の泳ぎ込みに入っているところなんですね~。

 

 

さて、今週から『Pont』ブログは新シリーズに突入します。

題して、「医学生の平凡な日常」。

東医体に限らず、医学生にとっては平凡なできごとも、切り口を変えれば何かおもしろい特徴や傾向が見えてくるかもしれない……?というチャレンジです。

 

Part 1の今回は、医学生の平凡なスケジュールについてご紹介します。

一口にスケジュールといっても学年によって様々だと思うので、前もって様々な学年の方にインタビューをさせてもらいました!

今年で4年生になる私ラパスが、昔のことは振り返りつつ、将来のことは想像を膨らませながらご紹介したいと思います。

 

1年生 ~教養キャンパスで大学生活をエンジョイ~

 医科歯科の1年生は、医学科含む全学生が千葉県市川市にある国府台キャンパスで過ごします。

大学から「教養課程」として位置づけられているこの一年間は、他の理系の大学生と同じように基礎科目を勉強します。

また、専門課程では選択科目が一切存在しないのも医学部の特徴ですが、教養課程の間はいくつかの選択科目を取ることができます。そのため、曜日によっては一限が無かったり、空きコマができたりすることもあります。

 

大まかなスケジュールはこちら!

 

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教養キャンパスは駅から離れたやや辺鄙なところにあるので、通学時間には大きくバラ付きがあり、起床時間は人によってまちまちです。

私はキャンパス内の寮に住んでいたので、8時半に起きても9時の一限には余裕でした(笑)

 

実習は週に一日程度なので、放課後は比較的ゆったり過ごすことができます。

部活は週に数日程度という人が多いでしょうか。

バイトは人それぞれですが、平日に2日やっていたら多い方、という印象があります。

 

たまに課題や試験勉強に追われるときもありますが、6年間の中では落ち着いて過ごすことができる時期になります(1年生の時には知るよしもありませんが……)。

医学科1年生のほとんど全員は、壮絶な受験勉強をくぐり抜けて来ているので、1年間くらいはゆっくり過ごしてもバチは当たりませんよね……きっと。

 

 

2&3年生 ~地獄の基礎医学・怒涛の臨床医学

何だか物々しいタイトルですが……それほど言い過ぎでもないかもしれませんね。

医科歯科の2年生はついに御茶ノ水キャンパスで毎日を過ごすようになります。それは即ち、医学の専門教育がスタートすることを意味しています。

 

日本の多くの医学部では、6年間で学ぶ内容を大まかに教養科目・専門科目・病棟実習に分けることができます。

医科歯科では1年生を丸々教養にあて、2年生~4年生は専門科目、5・6年生は病棟実習を行います。

4年生では後述するプロジェクトセメスター・プレクリニカルクラークシップが大半を占めることになるので、実質2・3年生がいわゆる「医学部の勉強」をしている学年になるわけですね。

 

大まかなスケジュールはこちら!

 

 

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さっきより目に見えてスケジュールが詰まっているのがおわかり頂けるでしょうか。

2年生は主に基礎医学の座学および実習を、3年生は臨床医学を学んでいます。

どちらの学年も概ね毎日9時~16時までが講義・実習ですが、特に2年生で多い実習は授業時間以上に延長することもしばしばあり、アルバイターの学生泣かせです……。

 

試験も1年生とは比べ物にならないくらい難易度が上がります。

詳しくは来週の勉強編をご覧いただきたいですが、部活の前後や通学中、早朝などの空き時間を駆使して勉強に充てている人も少なくありません……。

 

その反面、研究室に通い始めたり、新しい部活やサークルに入ってみたり、バイトを増やしてみたりと、本格的に大学生活をエンジョイし始めるのも2年生以降でしょうか。

もちろん、人によっては上手くセーブして勉強の比重を高めることもあります。

私は研究室とサークルとバイトを増やした結果、2年生の試験は常に薄氷を踏む思いで(ときどき踏み抜いて)いました。何事も程々が一番ですね。

 

3年生からは臨床医学が始まり、実習は大幅に減ります(本格的な臨床医学の実習は実際の患者さんと接することになるので、4年生の末に行われる全大学共通試験に合格する必要があります)。

その代わり、基礎医学以上に覚える内容は増え、なおかつ教科書にも載っていないような最先端の知識までフォローする必要がでてきます。

また、医科歯科ではTBLと呼ばれる、グループで症例などに取り組むタイプの授業を多く取り入れているので、これまでの受験勉強や大学1・2年生までとは勉強のスタイルを変えざるを得なくなる人もいるようです。

御茶ノ水生活にも慣れて時間的余裕も出てくる学年ですが、人によっては2年生よりも苦労することがあるそうですね。

 

 

今回はここまでとなります。次回はスケジュール編②ということで、医学科4~6年生の平凡な日常をお届けします。お楽しみに!

 

 

 

 

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